田中れいな写真集(ワニブックス/吉村春海/2,500円(本体))

モーニング娘。第六期メンバーソロ写真集の2冊目。1冊目の道重さゆみ(後述)がアイドル写真集のメジャータレント、根本好伸撮影であったのに対し、今回はあまりアイドル写真集という分野では馴染みのない吉村春海。いや、正確に言うと「女性アイドル写真集」という分野では、か。検索をかけてみると、ジャニーズ系など男性アイドルの分野では活躍されているようです。
モーニング娘。系写真集の先駆けとなり、完成度も高かった石川梨華1st(田川清美撮影)のごとく、馴染みのない撮影者である分、逆に勝負を掛ける部分もあるのではという思いと、事前に出た表紙写真の完成度の高さから、かなりの期待を持って購入しました。期待が高まったので、発売日数日前からフライングを警戒して書店に日参しましたが、結果的には事前告知通りの発売日に統制取れて並んでいたようです。
衣装としては水着は少なめ。モーニング娘。最年少でもありますし、アップフロント特有の配慮で水着主体ということがないのは予想通り。水着自体も下ビキニはゼロで、上もホルターネック風のものやベアトップなどで、三角ビキニはあっても上に何か羽織っている状態。そういう水着三分の一、制服っぽい衣装三分の一、あとは普段着風の着衣が主と言ったところ。ギャルっぽい感じの衣装は意外に少なく、噂の特攻服は2ページのみでした。
普段着風の衣装の可愛さは文句なし。もう少しギャルっぽい感じが多くても良かったのですが、あまりそれをやりすぎると正統派で売っていくには色が付きすぎるでしょうし、これくらいでも問題ないか。水着カットは露出度の少なさはあるものの、年齢的には本来これくらいであってしかるべきでしょう。
ですが、制服が…。とにかくロングスカート。これ何?チョゴリですか?というくらいに長い(チョゴリを批判する意図はないので念のため)。せめてもう少し普通の、少し膝上くらいの丈のカットが欲しいです。他のカットで足が見られないわけではないのですが、制服には制服の魅力があるのですよ…。
衣装にやや不満はあるものの、表情は良い。表紙からはモデル風の美形でまとめた感じになるのか、と思っていましたが、彼女特有のコケティッシュな笑顔を前面に押し出したものが多かった。といってもそればかりではなく、バリエーションも豊富。しっとりした雰囲気でも、弾けるような笑顔でも、困ったような表情でもどれもはまっていて、美形感も豊富。表情の良さはこの写真集最大の魅力といえる。
撮影者の点で毛色が違う今回の写真集。その部分が表情のバリエーションと新規性で出ていると思います。衣装面での不満は制服部くらいで、言ってしまえば重箱の隅のような指摘かも知れない。年齢相応のコケティッシュな表情を見ることで、大いに楽しめる写真集だと思います。おすすめ。(100点/制服カットに不満はあるが、表情の良さから満足度は高い。どの表情にも魅力が表れています)[→amazon]/[→bk1]