田中れいな写真集「れいな」(ワニブックス/矢西誠二/2700円(本体))

以前も書いたことありますが、田中れいなは私の「ツボにはまるアイドル」の一人です。モーニング娘。にあまり興味を注がなくなった今でも、その思いは変わらない。ということで全く悩まずに購入。1stは吉村春海というアイドル畑からはかなり遠い人でしたが、今回は矢西誠二と言うことで割とアイドルを多く撮っている人。ハロプロ系とはあまり絡んでいなかった、という話もありますが。
パラパラめくって目につくのが、スタジオ撮りで、さらに背景などの合成を行った写真が点在していること。ページ数としては2割もないのでしょうが、ポップアート的な色づかいの背景での写真はとても目につきます。で、私は反スタジオ、反合成のロケグラビア大好きっ子なので、初見では結構抵抗を感じたのは事実。斜め読みだと目につく部分だしね。
でも、じっくり見ていくとそれ以外のロケの写真に秀逸な物が多く、満足度は盛り返しました。スタジオ以外でも室内カットがあり、そこで自然光主体で撮った写真では、柔らかさを感じます。ロケも含めて柔らかい光の撮りに上手さを感じるので、スタジオ撮影のポップ感が逆に空回りしている感じもしました。まあ、数少ない部分への批判を繰り返すのは、この辺りで止めておきましょう。
衣装は水着がビキニ3タイプ、あとはカジュアルな衣装で全て。制服カットはなく、1stの特攻服のように奇をてらった物もありません。ビキニは割と露出度高めで、水着目当ての購入でも満足度は結構あるのではないかな。カジュアルな衣装は田中れいなのイメージ通りのちょっとギャル系が多い。もう少し意外性が欲しかったかも知れないですが、手慣れた衣装の分安定感はあるし、可愛いと思います。
スタイルはともかく、ビジュアルはメイクも含めて大人っぽくなっています。ですが、私のロリ好きという部分を差し引いても、不安定な中に微妙なバランスで立っている田中れいなのビジュアルの魅力が、ちょっと薄れてしまったかな、とは思います。メイクの薄い写真も何点かあって、そちらの方がバランスよく感じるので、まだ大人になるのは早いよ、少なくともメイクはもっと薄くて良いよ、と思ったりもします。
全体的には満足度は高いんだけど、私としては細かい部分で不満がなくもない。水着が強力だったらその辺の細かい不満をねじ伏せるパワーがあったのでしょうが、そこまでの魅力もなかったので、「全体に良いんだけどね、ちょっと…」という仕上がりになっています。ポップなスタジオカットもれいならしさだ、と楽しめる人なら不満は無いと思う。こればかりは好みだからねー。(95点)[→amazon]