[落書] アップトゥボーイリニューアル(アップトゥボーイ 2008 June)
先日上京したとき、書泉でリニューアル号の告知を初めて見て、私も同じ感想を持ちました。「ああ、カタログ誌の方向に行っちゃったかー」と。ニーズが細分化したジャンルだと、カタログ誌を作って多様なニーズに対応する、っていうのが一つのマーケティング的結論なのかも知れないけど、それって失敗するんですよね。
結局、薄く広いニーズを掬い上げても購買意欲には結びつかないし、新たな物も全く生まれない。カタログ誌にするなら無料にすべきだし。マーケティング主導に大ヒット商品はないというのは、何度かビジネス誌等で読んだ記憶もある法則です。
ということで期待ゼロだったのですが、最近雑誌を十分吟味する時間もないので、とりあえずリニューアル号は買ってみました。パラパラと読み進める、あれ、これは意外と良いんじゃないか、頑張っているんじゃないか?どこまでが新録のインタビューかわからないけど、ありがちな切り口ではないアプローチでインタビューを録っている部分が多い(全部とは言わない)。
写真も一人1Pか2Pという中ではありますが、印象に残るカットが揃っている。上からの方針でカタログ誌になっちゃったけど、ただのカタログ誌では終わらせない、そういう気概が感じられます、って勝手にストーリーを作っているか、私。
まあ、この号のテンションで隔月刊で続けていけるとは思いづらい。最初だから試行錯誤が見える部分もある。でも、出来るならこの頑張りを次号以降も続けて欲しい。逆に隔月じゃなくても良くて、続けられるなら、年1号でこのテンションで続けてもらえた方が嬉しいかもしれない。これが10年続いたら、一級の資料になる。編集後記に「今号は総論、次号以降は各論」という宣言もあったけど、毎年総論を出してくれると嬉しいな。
詳細にグラビアの感想を書く内容ではなくなったけど、期待料込みで次号も必ず買います。コンセプトは私は共感できます。でも、これが売れるのか、というと厳しいかも知れないけど。「ニーズが細分化したジャンル」では、雑誌というメディアの需要はないような気もするしな…。