平田薫写真集 薫風―君といた風景―(ワニブックス/西田幸樹/3000円(本体))

CANDyモデルという出自であり、モデル的キュートさが有る一方で、モデル特有の高ぶった感じもない素朴な魅力。それを制コレ04などのグラビアで大いに発揮してきた平田薫の、初写真集です。同じアミューズ小松彩夏のような激しい路線を望む事はないにせよ、どの程度の露出度を見せてくれるのかなど、色々な期待の膨らむ写真集ではありました。ということで、久しぶりの写真集購入。
写真集を通読して、まず感じられるのが「定番のワニ写真集フォーマットだなー」という印象です。季節総取りの撮影方針ですし、ロケーションの振り方も古校舎から山間、雪景色、温泉など。そこに対し、新鮮さの感じられない定番フォーマットと思ってしまう部分もある。でも、これは明らかに多くの写真集を見過ぎて毒された見方だな。逆に、1st写真集の充実度として、これだけの定番を押さえているのは確かな仕事と言うべきです。
衣装は予想よりも水着が多めで、約半分くらいの写真は水着の印象です。バリエーションは黒白のワンピースが2種類、ビキニが4種類、あとインナー風のが1種類、とページ数に比例して豊富。えぐい露出度はないですが、水着重視の人にも十分に満足のいく内容だと思います。あとは制服(夏・冬)、体操着、浴衣、ワンピース私服など。贅沢言うともう少し制服が見たかった気もしますが、それ言い出すとページ数を増やさないといけなくなるか。まあ、写真集として、衣装に抜けはない感じですね。
とまあ、客観的データを書き連ねてきましたが、この写真集をみて持つ印象は、その辺ではなく「平田薫の笑顔の可愛らしさ」に尽きると思います。といっても、笑顔オンリーの写真集ではなく、それ以外の表情の豊富さにも魅力はあります。むしろ笑顔は半分より少ないかも知れない。でも、そういうところでピンポイントに出てくる笑顔が、非常に自然で、元気で、可愛らしいです。微笑みもいいし、弾ける笑顔もいい。
初見では、彼女の持つ素朴さや、写真集の造りの手堅さから、強く伝わってくる物は少ないかも知れない。でも、何度も見ていくと、徐々に浸透してくるような暖かさを感じます。夏に書く例えとしてはいまいちですが、灼熱のストーブではなく、懐の温石で暖を取るような、そんな体の奥から伝わる魅力というか。やや定番に振れすぎるところがあり、新鮮味がもう少し欲しいので満点はつけづらいのですが、ほぼ満点に近い。おすすめです。(95点)(購入:平田薫1st写真集「薫風〜君といた季節〜」)