[レビュー] 高橋優 1st 写真集「yu」(彩文館出版/松田忠雄撮影/2800円(本体))

高橋優というと、モデル出身で、テレビ初仕事がNHK英会話講座、ということでグラビアとかは縁がない存在…のはずだったのですが、ヤングジャンプに登場して、しかも中途半端でない水着グラビア、ということでかなりびっくりした記憶があります。その後も水着グラビアを重ね、そしてついに写真集発売。

その出版社が彩文館ということでさらにびっくりしました。彩文館というと、直球の水着写真集を普通に出してきていたところなので。ということでかなりの期待を持って待っていた私。ようやく発売になりましたので、とりあえず急ぎ購入しました。版型はB5より一回り大きいサイズ、そこそこ厚味もあります。

まず開いていきなり制服。その後ビキニ。ここまで見て、「ああ、普通の17歳の、水着OKのアイドルの写真集として作ったのか!」と気付く。モデル出身とか、そういうことを忘れて見れば、衣装的にはごく普通の、しかし真正直な、少女アイドル写真集という内容です。

衣装は上下ビキニの水着写真が4種類、ビキニトップに羽織った形(もしくは下がショートパンツ)が2種類、他もインナーっぽいのや露出度の高めのが6〜7種類と多くて、逆にワンピースっぽい着衣が2種類程度と少なめ。モデル写真集としてもう少し着衣があっても良いような気もしますが、逆に言うと露出度が本気なので、そっちの楽しみがある。水着写真は露骨な露出がなく、綺麗系の物が多いので、そこは好き嫌いが分かれるかな。あと、制服の写真もあり。

制服写真は大津の中学校で撮っています。最初の方に京津線(京阪電車)が映っていて、なぜわざわざ大津でロケ?と思っていたのですが、母校なんですね。大津出身なのか。何かイメージと全然違いますが、逆に与えられていたイメージがカモフラージュだった、そういうことを気付かせてくれます。

ということで、印象を変える要素が多いのですが、唯一表情的にはクール系の写真が多く、明らかに笑顔が少なめ。ここはマイナスだなー。しかも、メイクが割と綺麗方向にまとめてあって、結果大人っぽい、モデル系の写真集にはなっているんだけど、ちょっと物足りなさも感じる。月刊シリーズにモデルが出たときのような印象を少し与えるので。まあ、あれらほどクール系一点張りではなく、可愛らしい笑顔も載ってはいますが…。

あと、もう一つマイナスポイントといえば、全身カットが少ないため、スタイルを堪能するという行為が少ししづらい点。構図的に難しいのかも知れないけど、足先切らずに見せて欲しかったなー、という写真が何点かありました。

全体としては、ビジュアルイメージやこれまでの経歴から抱いていたイメージを、大きく、良い意味で裏切ってくれる写真集。表情やメイクのみが、既存のイメージに縛られているとも言えるので、そこも範囲を広げて、可愛らしさが出ればなお良かったのですが、そこまでは高望みか。手に取る価値、購入する価値はあると思いますよ。(95点)

で、Amazonの書影を貼りたいが、何故か取り扱いがない。公式発売日の8/25を過ぎたら出てくるのか?